2007年6月 4日 (月)

材料不足

☆ 弱気にも強気にもなるべき材料がない。ニュートラルというより,どっちつかずと言った方が良いのか?国内株式市場の需給については幾つかの議論があるが,信託銀行の売り物がいつまで続くのかという点を注視すべきなのだろう。どちらかといえば高値安定している優良株には,絶対的な安値で拾った何とか機構は「いつ売りを出しても利益が確定できる」状況にある。しかし人間の心理は微妙なもので,「いつでも売れる」と思っていても,「いま売らなければ下がってしまう」という感情と「いや,まだまだ上がるに違いない」という感情がせめぎ合っている。こういう時,自分の資金ではなく預かっている資金の場合は,忠実義務があるから「妙な色気を出さずに売っておく」ということになる。

☆ むろん,売った後に株価が下がれば,株式に投入できる資金枠の水位が下がってくることになるから,下げれば買い手として出てくる向きもあるだろう(郵政資金など)。が,こっちの何とか取得機構は,損さえ出さなければスムーズに売ることがこの時点での役目であるから,売ってしまえば「ハイそれまでよ」ということになる。新たな売り手にはならないが,買い手にはなってくれないことになる。ここが悩ましくもあるのだが。。。

☆ 買い乗せするような雰囲気もなく,売るには早過ぎるような強気の虫が騒ぐ。どちらにつけても見送るしかないのが,ここのところの市場に対する正直な感想だ。

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2007年6月 1日 (金)

バブルとその崩壊の論理について = JPMorgan 北野レポートを読み解く

☆ JPMorganの北野氏が面白い指摘をしている。少々異論があるので,北野氏の論旨を紹介しながら検討する。

☆ 北野氏が注目したのは時価総額と名目GDPの推移で,これを1980年代後半の日本(Topix),1990年代後半の米国(S&P500)のそれぞれで見ると,時価総額対GDP比率が1.4に接近したところで破裂しているという。一方,現在の中国(上海,新センそれぞれのA,B株)は0.8であり,当時の日米水準に達していない。更に言うと,これら市場に対する海外からの流入資金は小規模に過ぎない。

☆ 次に北野氏はFRBグリーンスパン「前」議長の発言にも注目する。グリーンスパンがFRB議長時代「根拠なき熱狂なのかどうか。。。」と発言したのは,1996年12月。当時,米国の時価総額対名目GDP比は,現在の中国の値に近い0.7であり,この発言からITバブル崩落までは更に4年がかかっている。ゆえに北野氏は「最終的にはグリーンスパンは正しいのだと思うが,予測誤差は数年単位に及ぶことがある」と指摘している。

☆ 有名なエピソードだが,米国で大恐慌を前にして「株式市場の崩落」を予告し続けた人がいる。その数30数回。それだけ「当たらなくても言い続ければいつか当たる」。似たような話に某資産家は街角で靴を磨いて貰った時に靴磨きの青年から「株式投資はしていないのか」と尋ねられ,その直後に持ち株を全部売ったというのがあるが,当時の米国の資産支配状況を考えるとこの話は出来過ぎ君かインサイダーのどちらかであろう。もっとも,大恐慌の間際までジェシー・リバモアが空売りを重ねていたというのは事実であるらしいが。

☆ さて,北野氏はグリーンスパン発言「このままいくといずれ中国株は劇的な収縮に見舞われるだろう」をいったん引き取った上で,こう問いかける。「それによって適正なバリュエーションを維持しているほかの国の株式相場が連れ安しなければならない理由はない(のではないか?)」。ここで北野氏が例示するのは,日本株のバブル崩壊時の影響の低さだ。

☆ むしろ。。。と北野氏は指摘する。世界経済の体温計として考えた場合,2005年まで下げ続け,その後反転上昇している中国株よりも,2003年以降上昇トレンドを維持している米国金利の方が信頼できるのではないか。そして米国金利が上昇トレンドを維持している中での中国株の下落に対してはまだ冷静に対応できるように思われると締めくくっている。

☆ ここから北野氏の強気が覗えるのだが,確かにわれわれは歴史に学ぶ必要はある。大恐慌までの米国株はいったい何年間上がり続けたのだろうか。それは説得力がある主張だ。さらに円高不況の1987年春を底に上昇し続けたハイテク相場。その1年前から橘田天皇の号令の下,ウォーターフロントを駆け上がった野村の「大腕力相場」,あれに匹敵するのは,ソニー,ソフトバンク,光通信の大暴騰相場。別名「アナリストと掲示板の大相場」とでも言うべきITバブル相場であろう。これらの相場の特徴は,全員がイケイケになっただけではバブルは崩壊しないということである。何か予兆ときっかけがないとこうした相場は崩壊しない。

☆ 日本のバブル相場の最後は組織暴力団の首領まで巻き込んだ仕手相場だった。そこではモラルハザードの典型と人為的に歪まされた先物相場が織りなす壮大な「祭り」があった。片倉工業や松坂屋の株価を覚えているだろうか?若築建設株の崩壊が何の引き金を引いたのか,木戸"修羅場"次郎氏に尋ねてみるといい。

☆ アラン・グリーンスパンという人物は,根っからのエコノミストである。生涯一エコノミストとして,米国経済史に名を遺すであろう。しかし,エコノミストは常に間違う。それは人間の心理の綾までを分析することが出来ないからだ。中国であろうと日本であろうと米国であろうとブラジルやインドであろうと,相場とは還元すれば「人間が織りなすもの」であるから,その死命を握るのは個々のバラバラで自分勝手な人間達である。先物を知らずに現物株の仕手相場を続けた日本のバブル。財務諸表より掲示板が優先された米国のITバブル相場。夢と現実の区別もつかないアナリストレポートが振り回した日本のITバブル相場。それは残念ながら「歴史」ではなく「経験」の集積に他ならない。中国のバブル相場にいちばん不足しているものこそがこの「経験」である。経験はしてみないと分からない。つまり「バブルは弾けてみないと分からない」。いかに北野氏が賢察しようと,これだけは想像も及ばない。

☆ そして今年の秋は,中国・米国ともに政治の秋である。果たしてここでリアルな「桐一葉」が落ちることとなるのか,あたしには理解できない。ただ,壮大な収縮の後,何にベットすべきなのか,それだけが今の頭痛の種である。

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2007年4月 3日 (火)

ウチ目均考(28)~買収ファンドについて

日本経済新聞第43541号(2007年4月3日=火=)第17(投資財務2)面

 「一目均衡」=買収ファンドの社会的意義 (編集委員 小平龍四郎)


☆ 一読して「公正な議論」だと思う。あたしはある種のファンドは解体屋だと書いたが,ドイツ人にも同じ考え方をする人達がいるようで非常に心強く思う(笑)。ここでの問題は先日まで放送していた「ハゲタカ」のように,会社におけるステークホルダー間の利害対立がベースになっている。

☆ あらゆるファンドは,その性格上パフォーマンスを上げることを求められており,ファンドへの投資者がそれをどの程度のスパンで達成することを求めているかでそのファンドの性格が決まる。ただ多くの場合,ファンドマネージャーは株価指数をベンチマークとしてそれに対する相対リターンをコミットメントし,その上でファンド自身の絶対リターンを追求することになる。

☆ これに対し会社そのものへの出資者は,こうした短期リターンではなく,Going Concern(会社自身の継続性)により長期的なリターンを積み上げることで,長期に亘る安定的な投資成果を得ることを期待する。そのような出資者が株主の立場で経営者に期待することは,継続的かつ発展的な成長であり,その成長の果実である配当や時価総額の向上だ。

☆ 時価総額で企業価値を測ろうとする考え方は,ITバブルやライブドア問題で否定された訳ではなく,三角合併をキー・ワードとする買収時代に入り,ますます重要になっている。買収ファンドでもその成果を定量的に測定するという意味で時価総額の持つ意味は大きくなっているだろう。


=以下続く=

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2007年2月 2日 (金)

ウチ目均考(27)~同じように書いて比較してみよう

☆ 不二家の製品から会社が自主的に決めた基準を守らない商品管理が明らかになった問題と日興コーディアル証券がSPCを使って利益操作をした問題とを比較してみる。ついでだからライブドアが東京証券取引所の時間外取引でニッポン放送株式を大量取得した事例とも比較してみる。


(不二家)

① 消費期限切れの牛乳を原料としたシュークリーム約2000個を製造し、関東、福島、新潟、静岡の1都9県に出荷した事実を把握しながら回収や公表の措置を取らず隠ぺいしていた。
② アップルパイなどに使うりんごの加工品の賞味期限切れを4回使用していた。
③ 細菌検査で出荷基準に満たない「シューロール」と呼ばれる洋菓子を出荷していた。
④ 菓子箱に虫が混入するトラブルが2005年発生し、同社が原因を調査した上で購入者に謝罪していた。

(日興コーディアルグループ)

① 日興プリンシパルインベストメンツ(NPI)のベルシステム24株式の買収スキームの中で,特別目的会社(SPC)として設立したNPIHを連結の範囲に含めなかった。
② NPIHに自社株転換条項付債券(EB債)を発行させた。
③ EB債の発行日を遅らせた(ベルシステム24株式の株価下落リスクを避けるため)。
④ NPIHにベルシステム24株式のTOB(株式公開買付)をさせた。
⑤ NPIにはEB債の評価益(約147億円)が発生し,同額の評価損がNPIHに発生するのに,NPIHが非連結であるため,日興コーディアルグループは,NPIのEB債浄化益のみを計上した。

(ライブドア) ※事実関係ではなく,考察。

① 当時の法整備・市場運用ルールに不備があった。ライブドアが行った大量取得行為自体は,当時の制度上,何の違法性もない。
② 企業倫理面から「望ましくない行為」であるという批判を受けた。
③ 一部の有力商法(会社法)学者からは,市場ルールを骨抜きにする実質的な脱法行為であるという厳しい批判を浴びた。


☆ ライブドア裁判の最終弁論で弁護側は「帝人事件(戦前の有名な疑獄事件だが,検察のでっち上げである)」に比較して,検察のロジックは「蜃気楼である」という激しい批判を行った。昨年1月当初,東京高検が作りあげたストーリーは妥当性のあるものだとあたしは思っているが,その後の公判までの推移,公判時の展開を見る限り,弁護側の主張にも相応の説得力があると思う。


☆ 法規範は社会規範の一部であり,社会規範(倫理など)で非難し得たとしても,法規範は法規範の解釈を持つべきである。検察の論理は「蜃気楼」かもしれないが,ライブドアが象徴する一部の新興企業に共通するものは「逃げ水の成長」ではないか。それはまるで無限連鎖講にも似ている光景だ。これを法規範として断罪して良いのかと問われると微妙な感じがするが,社会規範としては「行うべきではないこととやっても構わないこと」との間に引いた一線を超え,逸脱した行為だったのではないか。


☆ 不二家の場合は,それが人の口に入るものだという特殊性もある。食べ物の管理について,通常の「物の管理」に比べ,より厳格な管理を求めるのは,法規や行政指導によってではなく,社会の要請である。だから,不二家は風評リスクに晒され,同じように風評リスクを好まない大規模小売業の店頭から直接関係ないと思われる商品(非生菓子である洋菓子類)が撤去された。


☆ 日興コーディアルグループの場合はどうなのか?証券会社は市場の構成員であり,市場規律の維持という点で一般の発行会社よりも厳格なルールに則るべきであろう。そうでなければ,我々の国では市場秩序を保つことが出来なくなってしまう。それがどういう事態であるか理解できるのであれば,会計上のテクニックについてはより厳格な適用を求められなければならない。厚生労働大臣の失言がそうであるように,世の中には「取り返しのつかないこと」というものがある。取り返すことができない以上,いったん市場から退場し,改めてその存在意義を世に問い,世の中から受け入れられるまでの間は,少なくとも市場への上場は認められないのではないだろうか?


☆ これは一度失敗したら永遠に復活できないという意味ではない。再チャレンジそのものである。

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2007年1月25日 (木)

ウチ目均考(26)~株式持ち合いは好ましくない

☆ 事業法人の株式持ち合いは,好ましいことだと言えるのか?


・ 外資ということを意識した時代は,戦後3,4回ある。最初は財閥解体。でもこれは個人株主作りだけで終わった。次は1970年頃の資本自由化。この時は,例えば三菱自動車(当時)がクライスラーの資本を受け入れたり,日産自動車がプリンス自動車を吸収合併した。この辺りは産業政策を主管する当時の通商産業省の影響が大きかった。その次はバブル直前の時期。きっかけは急激な円高であり,財テクという言葉が人口に膾炙し,企業はこぞってユーロドル債を発行した。その頃から銀行・生保と事業会社との間の株式持ち合いが密かに進んでいった。


・ この現象が何を生んだか,そのうち上映される映画を見るまでもなく分かるだろう。90年代後半のデフレスパイラルにモラルハザードの元凶を見るというのは偏った見方だとあたしは思っている。その路線を敷いたのは80年代であり,性懲りもなくそれから10年間ほど居座った連中こそがハザードである。リストラや貸し渋りは結果としての事象であり,それを助長したのは,都合の良い時だけ正義の味方面をするマスコミとそれに抗することも信念を通すこともなかった政治家である。


・ 何が言いたいか。原因は何であれ(資本自由化が三角合併の解禁に変わろうが),資本主義社会において資本を効率的に運用しないことは悪だと言える。それは都合の良い時だけ株主面する連中の言うことを聞けという意味ではない。資本政策を含めた企業の全体像がCSRに依拠することを理解しない経営者はそれを理解しているものと交替すべきだという正論を言っている過ぎないのだ。

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2007年1月18日 (木)

喉に小骨が刺さったままで

☆ 喉に小骨が刺さったままで本当にこのまま株式市場が上昇できるなどと,よもや極楽とんぼなことは考えていないだろう。今週初めに市場は25ベーシスの利上げを織り込みに行った筈だ。ところが空気の読める財務大臣が余計なことを言ったのが報道されたあたりから,風向きが一気に変わってしまった。火曜日は米国市場待ちにかこつけて総見送りとなり,水曜の朝は新聞テレビが「利上げ見送り」の大合唱を夏の朝の熊蝉みたいにやっていた。これでお終い。昨日の朝,冷たい雨の中をそそくさと車に乗り込む「白コアラ(=福井日銀総裁)」が不機嫌に見えたのはあたし一人じゃあるまい。

☆ 日銀はよく間違う。また日銀が間違うことによって,政治家は圧力を掛けやすくなる。今回の「上げ潮オヤジ」もそうだが,こういう露骨な姿勢はお公家様集団日銀を十二分にいじけさせてきた。確かに先月と今月でどこが違うんだと言われればそこまでである。では白コアラが日頃口にする「Foward-Looking」とはどういう事なのか?何をもって先見性をもった金融政策とするのか,あたしには皆目分からない。

☆ これで当面の利上げはなくなるだろう。来月になれば今月よりも指標は弱くなるだろう。それは生産や投資についてではなく,消費や街角景気についてである。こうしてダラダラと0.25%の誘導金利は選挙まで続く。もう既に4月の統一地方選挙は始まっているのだから。

◎ ソフト・コモデティ(穀類),外国為替(円を中心とするクロスレート),低位株(テクノロジー,建設など昨年放置されていたもの,悪材料を織り込みに行っているもの)。されど「リバウンドはリバウンド」。放り上げれば,時間をかけて落ちてくる。

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2007年1月 5日 (金)

証券税制についての論点と提言

☆ 証券税制についての論点をまとめる。

(1)株式市場の参加者の多くが退職者,主婦などの「無業者」であり,家計所得水準も700万未満が3分の2を遥かに超える。株式市場の参加者の大多数は「優遇されるような金持ち」どころか,将来の不安に備え,自分の力で積極的に資産形成を進めている人々である。この「チャレンジ」を支援することは,厳しい将来に対する国民の個人・家計レベルでの自律的な備えへの支援になっても,格差形成やその「是正」などとは「何の関係もない」ことは明白だ。

(2)株主は,企業が法人税などを納めた後に「剰余金」を配当として得ている。本来であれば配当金を個人所得として課税することは二重課税だ。二重課税の結果である配当税制と課税前の状態である利子税制とは異なって当然。利子に対する税率の方が,配当や譲渡所得に対するそれよりも高いのは課税過程を考えても当然のことだ。

(3)金利は,個人(法人)の銀行に対する債権の利子であり,譲渡益とは異なる性格のものである。譲渡益に対する税制と利子に対する税制を「金融所得」として一括課税するというのは,自家用車を購入した際の消費税と自動車取得税,自動車重量税などを一括して(同じ税率で)課税するというのと同じくらい不合理だ(もちろん自動車の場合,全ての税率が消費税率と同じになるなら,誰も反対しないだろうが)。

(4)例えば2年後から税率が2倍になるのなら,2年以内に誰もが株を売ってしまうだろう。長期保有した株式の税率が短期保有のそれよりも重いのは税の基本原則に反する(不動産の譲渡課税を考えれば明白)。

(5)本則税率を20%のままにするのであれば,以下のような激変緩和措置を検討すべきである。

 (A)・・・ 保有期間による緩和措置
      1年未満の保有 20%
      1年以上の保有 10%
      5年以上の保有  5%

 (B)・・・ 段階的課税率
      譲渡益の合計額が1,000万円以下  10%
      1,000万円超5,000万円の部分     15%
      5,000万円超の部分              20%

    この場合,例えば譲渡益税8,000万円の人はこうなる。
    イ)1,000万円以下部分 (10%)   100万円
    ロ)5,000万円までの部分(15%)   600万円
       ∴4,000万円×15%=600万円
    ハ)8,000万円までの部分(20%)   600万円
       ∴3,000万円×20%=600万円      
         合計1,200万円

    すべてが20%だった場合=1,600万円
        (税軽減額400万円=利益の5%)

    おそらく殆どの人が,譲渡益の合計額1,000万円未満
      に収まるだろう。

 (C)・・・(A)・(B)のミックス
    1年未満の保有分はすべて(B)による。
    1年以上の保有分はすべて(A)による。
    長期投資(資産形成)を優遇する手段として提案する。

☆ 考え方のポイント

◇逓増税率・・・通常の税制は逓減税率であるが,この場合は「逆進性」が発生する(大して利益が上がっていない人ほど税負担が大きい)。基本的に譲渡益だけで1,000万円というのは非常に高いハードルであるから,それを超えた部分の税率が高くなったとしても,トータルでは本則税率一本の場合より有利となるから不公平感は減少する。

◇長期優遇・・・資産形成に対する税制からの支援を本旨と考えた場合,短期譲渡課税を本則税率として,長期優遇税制を導入することは効果的。金融ビッグ・バンにより手数料自由化(定額化)を進めた以上,売買回数による「みなし条項」の復活はあり得ない。短期的な投機は市場に厚みを与えるために重要であり,短期売買だけを一律的に本則税率をかけることは合理的ではない。よって,短期売買であっても譲渡益が一定のレンジに収まっていれば優遇税率を残す併用案を提案する。

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2006年12月26日 (火)

ウチ目均考(25)~市場規律

☆ 日興コーディアルグループの不正会計問題について考える時,公共財としての株式市場では,いったい何が守られるべきかという問題にまとまっていくように感じる。話の実態は,確かに「グレーゾーンを用いた出鱈目な会計処理」がまかり通っていたということであろう。これに対して一罰百戒的に断固たる処置をすべきだという声は,特に若い個人投資家層に多い。これに対して,一罰百戒が横行することへの懸念を唱える向きもいる。確かに今年の株式市場に暗い影を落としたのは,ライブドア事件の強制捜査から村上世彰の逮捕に至る「国策捜査」と呼べなくもない検察庁の強い姿勢にあった。特にライブドア事件の裁判過程をワイドショー的視点を一切拭い去って追いかけてみると,検察の法理に当初の勢いが無くなっていることが分かる。グレーゾーンを法がどう裁くべきなのか,これが来年早々に行われるであろうこの裁判の一審判決によって垣間見ることができるだろう。

☆ しかし,証券取引法を構成する要件の問題とは別に,資本主義国家にとって非常に重要な公共財である株式市場においては,いったい何が守られるべきなのかという問題がある。これは法規範というより社会規範の問題であるが,一般の市場参加者にとってはより重要・切実な問題だと思う。あたしの考えでは,株式市場において守られるべきものは,ひとことで言えば「その市場に対する信頼(信用)」であるだろう。それはあらゆる市場参加者(狭義の参加者である投資家のみならず,広義の参加者である発行会社(=上場企業),証券会社,取引所,監督官庁など株式市場における全てのステークホルダーを指す)の市場(資本市場,発行市場,流通市場)に対する「信頼(信用)」ということに他ならない。

☆ 日興コーディアルグループの不正会計問題をこの点で検証する。

(不正会計の内容)

・ 日興コーディアルグループの子会社が,特別目的会社(SPC)との取引に使った債券の発行日を偽装した。
・ さらに,取締役会議事録も改ざんした。
・ その結果,日興コーディアルグループの2005年3月期連結決算の利益が水増しされた。

(当初の指摘~日本経済新聞2006年12月16日号一面)

・ 2004年8月に日興コーディアルグループの子会社とその子会社(孫会社)との間でデリバティブ取引を行い,その結果,子会社は利益計上し,孫会社は同額の損失を計上した。しかし,日興は子会社のみを連結対象として,孫会社は連結対象外とした。これによって,日興は2005年3月期の連結経常利益の22%に当たる額をかさ上げした。

・ さらに日興は,この2005年3月期の財務諸表を開示資料として,05年11月に5百億円の社債を発行した。

(その後の経緯)
・ 日興首脳は当初子会社の「担当者が書類作成上のミスを取り繕うとしただけ」などと利益を水増しする意図や組織的な関与がなかったとの立場を取った。


☆ 問題となる点を挙げてみる。

(1)コンプライアンスの問題 =一般的なCSR(企業の社会的責任)の立場からの議論=

・ 子会社と孫会社との間の取引の適切性。
・ 会計監査人のチェック機能
・ 取締役会の機能=伝え聞くところでは社外取締役から問題点の指摘があったという。
・ 内部統制の問題:なぜ取締役会議事録のようなものが簡単に改ざんできたのか?常識的に考えて,一社員が改ざんを指導したとは考えられない。
・ 使用者責任:日本の経営者に求められる機能は,監査役(会)設置会社の場合,執行機能もある程度以上求められる。従業員がやったことという説明は,取締役の職務懈怠責任以外の何でもなく,そんなことを記者会見で平然と言える役員を持つ会社の従業員は気の毒としか言い様がない。

(2)市場から見た問題

・ 日興コーディアルグループは,単なるブローカー(仲介業者)ではなく,自己取引(ディーラー)部門や引受(アンダーライター)部門を持ち,市場への関係が密接なステークホルダーである。
・ そのようなステークホルダーが,コンプライアンス上問題があると思われるグレーゾーンの取引を行うこと自体が市場に対して,その信頼をあやめた点で厳しく責任を問われるべきことと考えられる。
・ さらに,問題の発生を公にすることもなく,使用者責任を棚上げして「社員がやりました」と堂々と会見する姿勢は,とうてい問題の重要性を認識していないものと考えられる。
・ その姿勢には,いち日興コーディアルグループの問題ではなく,東京市場全体の問題という認識の欠如がある。東京市場全体とは,市場に対する信任に傷が付いたという問題である。

☆ 結論

・ このように市場のステークホルダーである証券会社(特に引受部門まで備えた総合証券会社)には,一般の発行会社にも増して,市場の信任を維持していく厳しい責務が要求される。
・ 今回,日興コーディアルグループが行ったことは,このような市場の信任に泥を塗り,あまっさえ取締役がその責任の重要性を全く認識していないという点で,15年前に表面化した「証券スキャンダル(損失補填問題)」に勝るとも劣らない深刻な事件と断言せざるを得ない。
・ 東京証券取引所は,公共財としての市場の信任を維持していくためにも,このステークホルダーによる深 刻な規律違反に対して,市場からの撤退という処分を下すべきである。それには上場廃止しかあり得ない。

PS.あたしは,この記事を発表するにあたり,以下のことを宣誓します。

(1) あたしは日興コーディアル証券に稼働中の口座を持っています。

(2) 現在,あたし自身の取引で日興コーディアル証券のポジションはありません(現物・信用とも)

(3) あたしは年内(12月29日=大納会=)まで,自分自身の勘定(=口座)で,日興コーディアル証券株式の売買は行いません。ただし,来年(2006)の大発会以降は,この銘柄についてのポジションは明らかにしません。

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2006年12月21日 (木)

ウチ目均考(24)~独眼流,語る。

日本経済新聞第43440号(2006年12月20日)第17(投資・財務2)面

◇株主とは~私の市場論 ① 「賢い存在に謙虚に学ぶ」 (石井 久 立花証券取締役相談役)


☆ 久々に見た独眼流(念のために書いておくが「独眼竜」ではない)は,さすがに老いていた。83歳。相場師としては是銀と同じくらい長生きである。ただ,独眼流と是銀の違いは,後者が市場の外から参加し,それも専ら老年期に名を上げたのに対し,独眼流は名前の通り,相場の世界を生き,生き抜いた人である。有名な「桐一葉 落ちて天下の 秋(とき)を知る(=日経新聞の解説にある”スターリン暴落”を「予言」したエピソード」は,1953年のこと。独眼流30歳になろうかという時期の実話である。


☆ 市場人でありながら,独学で経済を学んできた彼らしく,日本経済の戦後の発展の原動力を証券市場に見る。これは事実だ。護送船団だの何だのというが,一方で資本自由化の荒波を乗り越えるには時価発行が出来なければならなかった訳だし,整備が遅れたことには多々問題を残しはしたものの,戦後経済を支えたのは間接金融だけではないこと(その最たる証拠が「日本興業銀行」だろうと考える)は事実だ。


☆ 独眼流が「相場の先行きは99%予測できる世界になった」と語っていることに違和感を感じる人も多いだろう。彼はいい加減な駄法螺を吹いているのではない。それはこんな発言とペアになっていることからも分かる「短期売買は相場をにぎやかにするが,長期的には弊害のほうが大きいのではないか」。独眼流は,長期的な経済の成長に投資収益の機会があるという考えなのである。


☆ 確かに「それはあんた(独眼流)が相場を張っていた時代(実はそんなに長くない。立花証券が潰れるどころか,一時は兜町を代表する個人投資家の店であったことが証明している)だけの話だ」という批判もあるかもしれない。しかし,どんな国家でも成長する産業と衰退する産業がある。いかに人気があっても後者を選ぶことなく,前者を捜し育てていく位の覚悟をもって相場に望めば,道は開けるだろう。さわかみファンドや竹田和平氏のようなよい見本もあるではないか。


☆ 先ほど引用した部分の直前に独眼流がこう話している。「最近のデイトレーダーのような短期志向の投資家はいかがなものか。コンピューターのおかげだと思うが,わずか十分程度で売ったり,買ったり,そんなやり方で財をなせる人はいない。」これにも反論があるのを知っている。「小手川君がいるじゃないかとか。。。」でもその彼ですら「相場を放り出したい」という発言をしたことがある。大局観を持たぬまま相場の奔流の中に身を投じるのは,以前も話したように丸腰で戦場に出るようなものだ。相場はいつでも開いている。そこで何を目指すのか。自分の投資先企業の成長の果実を享受しながら資産を作っていきたいのか。丁半博打を楽しみたいのか。そういう「姿勢」を彼は問うているのではないか。


☆ ただそこは株式市場の中でしたたかに生き抜いてきた彼らしく,読者に対するリップサービスも忘れていない(これをそう捉えるのかどうかで,相場感応度が判るかも^^;)。来年は海外企業による敵対的TOBが増えると言っているのは,例の会社法による「三角合併の解禁」が念頭にあるが,既に今年からTOB自体がひとつのテーマになっていることからもわかる。これは目先的な話ではなく,世界的な資本の再編成が大規模に幾つかの業種で起こり始めていることを指している。あくまでも独眼流は「大局観」なのだ。また,このコラムで最も興味を引いたのは,株式相場の先行きだった。引用する。


「いまの上昇相場は,あと二,三年ぐらいしかもたないのではないか。日本の政府は約八百兆円もの借金を抱え,人口減少という深刻な問題に直面している。こういう国の経済が中長期で強くなるはずがない。消費税率の引き上げがはっきりしてくると,相場の活況は終わりを迎えるだろう」

「今はさしあたり五合目。これが天井に近づいたら,私は人生最後の売り推奨を出すつもりだ。それが立花証券のお客様や従業員への最後の恩返しになると思っている」


☆ ジジイが勝ち逃げかよと嗤うことなかれ。独眼流の前回の売り推奨は1990年である。


--株式投資を始める人にメッセージを

「株というのはどこかで大天井を打つ。その局面で必ず持ち株を全部売ることを念頭に置いた上で投資してほしい」

「重要なのは株式投資をすれば世の中が見えるということだ。経済の理屈がいくらわかったところで,投資をしない人には知恵がない。株をやっているからこそ,景気や物価の流れがわかる」

「相場は人間より賢い。だから株価から教わることだ。過去を知って,未来につながる。投資家は謙虚に学ぶ姿勢を忘れてはいけない」


☆ 何も付け加える必要はない。そのとおりである。

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2006年12月19日 (火)

ウチ目均考(23)~誘導者への異議申し立て

日本経済新聞第43439号 2006年12月19日(火)第17面(投資・財務2)コラム「一目均衡」=内部統制プレミアム=


☆ これを書いた編集委員小平龍四郎は,米国で実際に会計不信からサーベンス・オクスレー・アクト(米国企業改革法)へ連なる混乱を現地で見てきた。昨今はJ-SOXなどという気の利いた名前で売込みが喧しいが,この規制に対応することがどうして必要なのかという基本的な議論が全くなされないまま,米国の右向け右でビジネス化していることに底の浅さというよりもしろ胡散臭さを感ぜずにはいられない。


☆ この法律の精神を見ていると,ISO9000シリーズ会計版のような印象を受ける。ISO,国際標準化機構の9000番台は,最初,製造業における品質保証の規格としてスタートした。最終的な製品の品質保証を考える場合,アッセンブリ(組立工程)だけが品質の対象ではなく,その原料や労働環境といったものの全てが製品品質を左右する。つまり,原料からスタートし,購買,製造,出荷,販売と網目状に広がりを持つ一連の工程全体が,保証されるべき品質として品質マネジメントシステムを形成している。


☆ 日経の「一目均衡」で紹介されているTDKの対応を見ても分るが,各工程における細かなリスクの洗い出し,その個別に対する対応策の提示と検証(PDCAサイクル)。。。実際にこの担当をした人間がいれば,それがどれほど「果てしない」問題であるか,言語を絶することだろう。小平三菱電機の例を引きながら「内部統制ルールに伴う文書化は,企業にたまった暗黙知を株式市場に理解されやすい形式知に翻訳する作業だともいえる。」と呑気に書いているが,今までのすべてのマニュアルが失敗し続けたことを,たった一つの法律のお陰で万能にも,何の障害もなく出来るようになるとでも思っているのだろうか?そんな夢みたいなことが出来れば,人間はもう必要ないということにはならないか?この膨大な消しこみ作業が,単なる作業の消しこみとしてしか捉えられないのであれば,虚しいと言う前に人的資源の無駄遣い以上の何であるのだろうか?小平はそれを「内部統制プレミアム」と呼んでいるが,そうでもなければ,こんな賽の河原の石積みみたいなことをやらされている善良なサラリーマン達の努力は報われないことだろう。


☆ 確かに上場企業の中には,株価表に名前を載せるのも恥ずかしいデタラメな企業が山ほど存在している。こういう企業が来年以降,順次淘汰されるのは既に予想した通りであるが,そういうデタラメな会社のとばっちりでJ-SOXなどというものが罷り通る現実こそ,市場の精神的貧困そのものではないか。会社単位どころか市場単位で詐欺まがいな上場が罷り通っている現状こそ,まず是正されるべきではないのか?ここでこう書いたところで,金融商品取引法は個人情報保護法同様に成立し,やがて全面施行される(だから,これを書いている今現在は,まだ「証券取引法」なのだが)以上,激変緩和措置が必要なのではないかと考えてしまう。


☆ ところで,小平は素知らぬ貌でこう書いている。

> 内を見つめ直す日本企業が,市場にさらすものは何か。プレミアムがつくばかりか,逆に無残にはげ落ちる企業もあるはず。日興コーディアルグループや,ミサワホームホールディングスの子会社で不適切決算が明らかになったのは,皮肉なほどタイムリーだ。


☆ これに対して昨日このようなメールマガジンを読んだ。あたしは,この感想の方が正しい思う。


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2006/12/18 No.1228
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   今日のNews
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●証券大手日興コーディアルグループが2005年3月期決算で、不適切な
  会計処理をした疑いがあるとして、証券取引等監視委員会が調べを
 進めていることが15日、明らかになった。グループ企業の会計処理で
 利益を水増しした疑いがもたれている。
                 日本経済新聞 12月16日
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   佐々木の視点・考え方
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★このニュースの仕組みはライブドア事件と全く一緒。傘下のSPCを使って、利益操作をしていたもの。
 このことを採りあげた3月16日の参議院での質疑によると、質問者はライブドア事件よりも悪質だと言っている。
 http://tinyurl.com/y8ps9t
 このニュースを読んで「新しい事件?」と思ったが、朝日新聞の土曜日の記事中にあった表を見て、以前に当メルマガで書いた問題だと気付く。

引用開始---------------------------
                     2006/02/01 No.1037
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   佐々木の視点・考え方
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★大手証券は、上場企業の公開やエクイティファイナンスの引受けや、株式仲介業務を通じて株式市場や上場企業に多大な影響を与える存在。
 それゆえ、証券会社の財務諸表やディスクローズ姿勢は公開企業全てに模範となるものでなければいけない。
 さて、昨今のマスコミを賑わすIT関連企業騒動で重要な役割をするのがSPC(特定目的会社)。
 3社とも子会社に投資会社を持ち、その子会社(孫に当たる)がSPCを作っていて、そのSPCを使って株式投資をしている。つまり、株式投資先は証券会社の曾孫に当たる。
 孫も曾孫の株も過半数を所有しているのだから、会計原則から言えば連結範囲に含めた会計処理をしなければならない。
 しかし、大手3社は傘下のSPCを巡って異なる会計処理をしている。3社が決算するに当り、どこまで連結範囲に含めているかは下のとおり。

            野村   大和   日興
(親)持株会社            ◎   ◎      ◎
(子) 投資会社      ◎   ◎    ◎
(孫)SPC        ◎   ◎    ×
(曾孫)投資先企業   ◎   ×    ×

 思い起こせば山一證券が破綻したのは「飛ばし」によってだった。不良債権を本体以外のペーパー企業に付け替えた処理が常態化し、支えきれなくなって倒産した。
 SPCやその投資先を本体の財務諸表から外すのは、含み損の有無はともかく、山一と同じ事をしているとしかみえない。
 もし、日本の上場企業が全て野村證券のような会計処理を義務付けられていれば、あるいは監査法人が見逃さなければ、マスコミを賑わすIT関連企業騒動のようなことは起きてはいない。
 この意味で、日興や日興の監査法人の中央青山の責は免れない。

引用終了-------------------------
 
 この問題は、2004年に発生した問題なのに、そして一部メディアで問題にされたのは2005年に話なのに、2006年には国会でも5回も話題にされた話なのに、大手新聞等では扱わなかった。
 このため、私自身は、随分前から知っていた話なのだが、株価等の投資に与える影響がいつ出てくるかが全く分からないので、投資判断に悩む。本当に日本株は難しい。

★本来のニュースは「AということをBがした。」と言う形。
  しかし、現在のニュースは「Aと言うことをBがした。この事をC記者がD時点で知って、E時点で報道された。」という流れ。CからEまでを知ることが日本の投資家に求められる。 
 そもそも、日本で投資しなきゃ良いのだけど。

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☆ 同じ頃,無邪気に「私の履歴書」にこんなことを書いている人物がいた。

(引用「私の履歴書」渡邉恒雄=第17回=日本経済新聞第43439号 2006年12月18日(月)第44面(文化))

> 週刊誌にも匿名で書いていた。当時の週刊誌はスキャンダリズムではなく,直球の原稿が書けたからだ。その後,週刊誌の性格が変わったので,私はこのような外注執筆を部下に厳禁した。勝手と言われても仕方がない。

☆ 週刊誌に直球が書けたのは,記者クラブ制度が無かったからだろう。記者クラブ制度で既得権益をこしらえて,自分達の都合の良いタイミングでリリースするのは他ならぬ新聞ではないか。山一證券の第一回「日銀特融」の時だってそうだった。やがて週刊誌も似たような縛りを入れ始め,外部のライターが自由に原稿を取ってくるようになって,その結果がスキャンダリズムや今じゃ素人もこぞって参加するパパラッチではないか。

☆ 結果の方から物事を書くのは簡単だが,原因はどこにあるのかを見ている人間が何も知らないと思うのは,思い上がりも甚だしいというものだ。

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