« 来週の相場展望分析【FISCO編=2=】 | トップページ | ウチ目均考(15)~小型株を誰が売るのか? »

2006年10月 9日 (月)

日経CNBCアンカートーク 10月2日(月)ネットエイジグループ西川潔社長インタビュー

インタビュアー:日経CNBC報道解説部 中島健吉アンカー
※インタビューの内容を再構成したレジュメ形式で作成した。

(1) ネットエイジグループの事業は,インターネットビジネスのインキュベーターを標榜してきた。インキュベーターとは事業育成会社という意味で,この8年半の間に26のビジネスを世の中に出してきた。

(2) 2年半前に会社再編を行い,インキュベーター部門とベンチャーキャピタル部門とを100%子会社として持つ純粋持株会社として現在に至っている。

(3) テーマはインターネットである。売上の66%がネット事業ビジネス,34%が投資事業。前者のうち約5割が広告配信事業。基本戦略としてトラフィック(=自サイトへの訪問者)を集めてそれを(広告の売上によって)収益化するところに焦点を置いている。

※ ネットエイジグループが運営するサイト=KLASSSaafTrend MatchTAGGY
なお,http://www.netage.co.jp/business/index.html も参照。

※ 投資ポートフォリオ=MixiNet Mileイーバンク銀行Sea Capitalデジタル・ネットワーク・アプライアンスリアルワールドANY
なお,以下参照。
http://www.netage.co.jp/business/sozo/index.html
http://www.netage.co.jp/business/ikusei/index.html
http://www.netage.co.jp/business/shien/index.html

(4) 自社事業のキャッシュフローは広告事業から入り,投資事業は数年前から育成してきた事業がIPO(Initial Pubulic Offering 新規公開)などことによりEXIT(投資還元)するという形で進んでいる。売上では3分の2が広告事業であるが,営業利益率を見ると圧倒的に金融(投資)事業の方が高い(68%)。

(5) 金融(投資)事業は,5,6年前に作ったビジネスがようやく実を結び始めた段階。例えば先日IPOしたMixiは原始株(=会社設立時の出資株式)で持っているため,利益率が非常に高くなる。こうした先行投資事業の果実を受け取りながら,先行投資的な事業をネット上で作っているので,自社事業の利益率は多少犠牲になっている。

(6) Mixiは第二位株主で,公開に際しては1%程度売却した。きっかけは,当時東大の学生だった笠原(Mixi創業社長)氏が西川氏を訪問したことで,その後出資するだけでなく,システム構築などを手伝った。笠原氏に関しては,起業家としての将来性を買って,投資し,システム開発支援をした。

(7) ネットエイジは,起業の初期段階(アーリーステージ)においては,プロフェッショナルなベンチャーキャピタルというより,エンジェル(起業支援者)的な投資を行っていた。これは他の投資家からの資金を預かるのではなく,自由度の高い自社資金を投資していたからできたことで,それが成功に繋がった。

(8) 金融(投資)事業からの収益に偏っている印象があるため誤解されている面がある。これからの戦略としては,現在のWEB2.0的な投資のチャンスを逃すことなく,積極的に新しいビジネスを作りつつ,数年前に投資したものから果実を得ることで,全体的なキャッシュフローやボトムライン(最低線の売上高・利益)は確保することにより,安心して新しいことにトライする状況を作りたい。

(9) WEB2.0の「2.0」は,ソフトウエアのヴァージョンアップを意味する言葉であり,インターネットが一般の人に使われるようになって10年経つ間にいろいろな試行錯誤をすることで新しいトレンドが見えてきたという状況を8つのトレンドにまとめたものがWEB2.0という論文だった。ティーンエイジャーでインターネットを使い始めた層が20代から30代になり,インターネットのヘヴィユーザーでもあるこの層がマスとなって新しいインターネットビジネスを押し上げている。要するに消費者が受身ではなく積極的に発信するようになった。こうした新しいユーザー像はアルビン・トフラーがかつて「プロシューマー Prosumer(Producer+Consumer=生産者であると同時に消費者である主体)」という概念で示したような製造側に影響を及ぼす消費者像になる。例えば口コミの力が非常に大きくなっており,広告業界でもメーカーからの一方的なメッセージよりは消費者同士の情報交換という形になっている。それをひとつにまとめるようなサイトの運営も事業のひとつとして行なっている。

(10) IPOで取得した20億円近い資金の使用目的は,3年前に再編した路線を更に強化する形で考えている。具体的には前述のWEB2.0的な新しい分野に自社の事業として積極的に投資していくこと。また,投資事業では日本のみならず中国など世界の市場を睨んだサービスに投資チャンスがあると感じているので,そういったファンド組成に出資していく形で使っていこうと考えている。

(11) 自社ビジネスモデルの競合あるいは類似会社として見ているのは,デジタルガレージ(4819)ドリーム・インキュベータ(4310)がある。投資事業では40数億円で5本のファンドを持っているが,次のファンドの立ち上げもあるし,目的別という意味では中国へのファンドもある。

(12) 投資家に対する還元で配当政策は,株式会社の根本原理が配当にある以上,前向きに考えているが,会社としてオフィシャルに発表していない段階である。今年はMixiの上場があったが,来年以降も今までの投資の果実を上場で収穫しつつ,それによって得た資金でWEB2.0的新しい企業への投資に向け,このあたりでの(収穫→投資→収穫の)タイミングのバランスを取りながら経営して行きたい。

☆ 論評せず,参考資料として提供する。

|

« 来週の相場展望分析【FISCO編=2=】 | トップページ | ウチ目均考(15)~小型株を誰が売るのか? »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 来週の相場展望分析【FISCO編=2=】 | トップページ | ウチ目均考(15)~小型株を誰が売るのか? »