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2006年9月25日 (月)

続・不適合営業おばちゃん=1=

☆ 先日(って相当前だが^^;)一度紹介した「不適合営業おばちゃん」。その御仁が持ち込んだ商品の設計が分かったので,ここで紹介したい(爆)。

(1)フロア&キャップ付 ターゲット・リデンプション型 為替連動債

フロアとは下限金利キャップとは上限金利のこと。
ターゲット・リデンプション型とは,金利の総額一定水準達したら強制的償還されるということ。
為替連動債とはある一定の日為替レートによって,その日が属している期間利率決まる債券という意味。

☆ 要するにこいつはストラクチャード・ボンド仕組み債)であり,債券の皮を被ったデリバティブ合成モノがその正体なのである。もう少しその商品設計を見てみると,こうなる。

① 発行日 2005年某月某日(償還日は何とその30年後!>_<)
② 通貨 ユーロ円(いちおう円建てなので,為替差損の可能性は形式上消える^^;)
③ 利率 当初1年間 3.00%
      その後29年間 金利上限3.00%~下限0.10%
④ 利息計算式 1.00%×(S-設定為替) !

※これだけでは何のことだか理解できないでしょうから,一つずつ解いてみると。。。
A)設定為替101.20円(ちなみにこの時の直近為替レート107円台なので,そこから6円下駄履き(見かけ上足切りだが^^;)となっている。この下駄バッファとして機能するかしないかがこの商品の勝負ポイントでもある(^^;)。

B)利決め日の為替レート。正確には次のようになる。○ 各利払い日10営業日前のロイターJPNU,午後3時の円/USDミッドレート
※わあ格好良いのキタ━━━(゚∀゚)━━━!!! じゃあなくって,これは簡単に言うと
利払い日10営業日=土日休日を除く=の日。午後3時現在でロイター発表しているドル円外為取引の仲値(ミッドレート)」のこと。一番近いイメージはちょうどその放送されているNHK定時ニュース最後に出てくる「東京外国為替市場1ドルなんたら円何銭からなんたら円何銭」の真ん中(足して2で割る)の値。。。のようなもの。

☆ ということは,式を見れば分かるが,1.00%×(S-101.20) だから,(=ドル円レート)が101円30銭よりも円高になれば1.00×(101.30-101.20)=0.10%フロア下限金利)に達するので,これ以上利率は下がらない。逆に104.20円以上の円安の場合は1.00×(104.20-101.20)=3.00%となり,キャップ上限金利)となる。ちなみには間違いなく104円20銭よりも円安なので,このままだったらずうっと3%の金利収入が入ることになる。。。。。

☆ この仕組み債は「ターゲット・リデンプション型」である。リデンプション(Redemption)とはつぐない(♪テレサ・テン^^;)とか償還という意味で,金利の合計元本(額面)に対して一定の割合(金額)に達したらそこで(利払いと同時に)償還となるように設計されている。設計を見ると受取利息の合計額面の9%になったら償還とあるから,このまま為替相場利決め日に一度も仲値104円20銭を下回らなければ3年後には無事償還おめでとう!ということになる仕組である。

☆ 発行者にとってこの仕組み債のメリットは何だろう?最短で3年満期クーポン(利率)3.0%の単利の債券を発行したようなモノであるが,為替次第満期ズルズル延びるというのが可能性としては考えられる。しかし,それ単独で何のメリットがあるのかは良く分からない。言い換えれば何か他の商品とペアになっていて,その商品で取っているポジションヘッジするために使えるオプションをいじって加工したのがこれじゃないかという気がする。

☆ 非常に悪いけど,おばちゃんにこの商品の説明ができたとはとても思えない。せいぜい最初は3%も利率がありますから程度の話しかできなかったんじゃないのか?GNN(義理と人情と浪花節=野村證券の小タブの造語)で売るには手数料も美味しそうな商品だが。。。ヽ(`Д´)ノ

☆ さて,GNNだろうが押し込み販売だろうが,まずは商品が売れればいいのであるからこの成功に気をよくしたおばちゃんとその上司は,このあとに㌧でもない商品を持ち込むことになる。
=以下続く=

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コメント

あ~・・・・。


多くは語れませんが、うなづいたり、胸が痛い部分がありました。
続編楽しみにしています。


投稿: yabemari | 2006年9月25日 (月) 22時25分

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